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半導体センサーを組み込んだ臭気制御システムを開発
病室内の不快な臭いをいち早くキャッチし、換気で解消 清水建設など

0427号 - 2016年4月 27日


病院新聞 ニュース

 清水建設はこのほど、センシング機器メーカーの新コスモス電機と共同で病室向けの臭気制御システム「スメルケア」を開発した。病室内の快適性の向上を目的に、臭気等を高感度に感知する半導体センサーを取り入れた。開発に当たっては、清水建設がセンサーの仕様設定、性能・耐久試験、換気制御系技術の開発・システム化を、新コスモス電機が半導体センサーの設計・製造を担当した。

 通常、病室では、天井に設けられた排気口からダクト、排気ファンを介して室内の空気が屋外に排出されるとともに天井に設けられた給気口から外気が供給され、常時、換気が行われてる。
 ただ、オムツ交換や食事に伴う臭気対策は、機械的換気ではなく、空調効果を低下させる窓開け換気に主に頼っているのが実状。薬剤処理や臭気分解性能を備えた内装材、空気清浄機で対応することも可能だが、臭気が拡散した後の対策は効果的ではない。

 「スメルケア」は、臭気分子の酸化還元反応を利用して臭気をセンシングする半導体センサーを内蔵した70mm×120mm×65mmのボックス型の制御ユニットに集約されている。半導体センサーにより臭気を拡散前に感知し、即時に臭気濃度に合わせて給排気ファンを制御するシステムで、排気口は各ベッド真上の天井に、給気口は病室中央部の天井に設ける。
 臭気分子を構成する還元性ガスは、半導体表面の酸素イオンに接すると還元反応でイオンを除去して、半導体表面の電気抵抗値を低下させる。

 制御ユニットは、電気抵抗値の変化から臭気を感知し、抵抗値を給排気ファンの制御信号に変換する。制御信号が中央監視システムを介して各病室天井内の給排気ファンの制御システムに送信されると、即時に換気レベル(換気回数=外気導入量)がアップされる仕組みだ。
 制御ユニットの設置場所と個数は、複数の排気ダクトを集約する排気チャンバーが天井内に設置されている場合にはチャンバー内に1台、各ダクトが独立して排気ファンに連結されている場合はベッドの脇に各1台となる。

 性能については、エタノールを臭気(模擬ガス)として使用した実証実験により検証。例えば、病室内のエタノールの空間濃度を嗅覚閾以上に高めた後、換気レベルを通常よりも高い1時間当たり3回にアップすると、わずか10分足らずで空間濃度が人間が気にならないレベルに減衰されるという結果を得ている。
 システム導入時には、発注者と協議のうえ目標とする減衰時間を設定して換気レベル等をカスタマイズする。
 導入費用は、天井内に排気チャンバーが設置されている新築の場合で1室あたり約50万円(制御ユニット1台、工事費込)となる。改修工事の場合は、既存天井材の一時撤去、復旧費用などが加算される。


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