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[特集ITEM2018]富士フイルムメディカル
2503号 - 2018年4月 12日
Comfort Comp“なごむね”…受診者にやさしいマンモグラフィ検査をサポートする新機能
富士フイルムメディカル(東京都港区)は、受診者にやさしいマンモグラフィ検査と診断へのサポートをする様々な新機能を展示。デジタル式乳房用X線診断装置「AMULET Innovality」向けのオプションとして、受診者の負担を和らげる乳房の「Comfort Comp“なごむね”」と、医師の診断をサポートする「乳腺領域での乳腺量計測機能」などを紹介する。
また、「FUJIFILM DR」シリーズの「CALNEO Go PLUS」をはじめ「CALNEO AQRO」などの移動型デジタルX線撮影装置や、一般X線撮影間接変換FPD装置「CALNEO Smartモバイルシステム」を含め、モバイル撮影のラインアップを取り揃えて出展する。
◎Comfort Comp“なごむね”/乳腺領域での乳腺量計測機能
デジタル式乳房用X線診断装置「AMULET Innovality」向けのオプションとして、16日から発売する「Comfort Comp“なごむね”」と「乳腺領域での乳腺量計測機能」を展示する。
同社は2013年にマンモグラフィ検査を受診しやすい環境の提供を目指してマンモグラフィ装置用のオプションなどを展開する「AMULET Harmony」をコンセプトに、圧力を乳房全体に分散させる「Fit‐Sweet圧迫版」や装置のデコレーションラベルなどを展開している。
今回、圧迫時の痛み軽減を目的とした更なるソリューションとして、乳房圧迫の「Comfort Comp“なごむね”(圧迫自動減圧制御)」を追加した。この機能は、乳房の圧迫による厚み変化量が、“加圧時”と“加圧後の減圧時”とでは、“加圧後の減圧時”の方が最初から減圧時と同一圧力と比べると乳房厚みが薄くなる「ヒステリシス」という現象を利用している。従来通りのポジショニングで乳房の圧迫固定を行った後、乳房の状態や画質・線量に影響しない範囲で圧迫自動減圧制御することで、従来の方法よりも最大圧迫の時間を低減することが可能となる。
また、乳房内において乳腺に対して脂肪割合が小さい高濃度乳房(デンスブレスト)は、マンモグラフィでは、腫瘤病変等が乳腺に隠れてしまう危険性が高まることが示唆されている。同社は医師が乳房タイプをより定量的に判断するための情報として、2016年よりマンモグラフィ画像から乳房領域の乳腺量を自動算出する「乳腺量計測」機能を「AMULET Innovality」のオプションとして発売している。今回新たに乳房領域に加え、日本乳がん検診精度管理中央機構が定める乳腺分類基準に沿った算出方法である「乳腺領域の乳腺量計測」を追加した。この計測結果は、個人の乳房分類を行う際のばらつきを抑える効果に加え、現在検討されている超音波同時併用検診の対象者の判定等に役立つことが期待される。
◎FUJIFILM DR CALNEO Go PLUS
必要な場所へ移動させて高画質なX線撮影ができる移動型デジタルX線装置である。富士フイルムカセッテDR「CALNEO Smart」シリーズと、独自のX線画像処理技術の組み合わせにより、CR方式のデジタルX線画像撮影装置に比べて約1/4のX線量でも、高画質な画像を実現する。また、高さを調整できる支柱の採用により、全高を1.27mまで低くできるため、移動時の前方の視野が広く確保でき、安全な走行をサポートする。