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《HOSPEX Japan2015特集》ウェルシィ

2388号 - 2015年11月 19日


地下水膜ろ過システムで水源を2元化
小型化で100床規模も対象

 三菱ケミカルホールディングスグループのウェルシィ(東京都千代田区)は、地下水膜ろ過システムの受注を拡大し、2020年度には現在の倍近くに相当する累計納入実績2000件、年間売上高100億円を目指している。事業戦略としては、システムの小型化による新ターゲットへのアプローチ▽海外展開▽新領域への展開―などを掲げているが、このほどシステムの小型化に成功、病院グループが展開する介護施設での導入が決まった。同社の宮田栄二社長は「システムを小型化にすることで、病院の場合、100床前後にまで導入可能な対象が広がる」と述べ、今後の事業展開に手応えをつかんでいる。
 地下水膜ろ過システムは、地下水を飲料水に変える自立・分散型の給水装置。汲み上げた地下水は、原水槽、前ろ過器、膜ろ過器、処理水槽を経て、食中毒の原因となる細菌および原虫類等を除去し、ユーザーの受水槽に給水される。原則として100メートル前後の深い井戸から汲み上げるため、地表からの汚水や生活用水などの影響は受けにくい。加えて24時間体制で水質を監視するシステムを組み込み、異常時は自動的に公共水道に切り替わるようになっている。

 導入に当たっては、地下水脈および水質調査を経て、井戸の掘削を行い、仮に水質や量が条件に満たない場合、掘削費は原則同社が負担する仕組み。東日本大震災以降は、水源の2元化により、災害時の事業継続性を高められることや地域住民に飲料水を供給することで社会貢献できることが評価され、受注を伸ばしてきた。
 今回の小型化成功は受注の追い風になるものと期待を寄せている。現状では水質が良いエリアに限定されるが、設置スペースは従来駐車場2、3台分が必要だったところ、1台分に納まるようになった。宮田社長は「装置類を浄化処理の安全性に配慮しながらスリム化し、省スペース・省コストを実現した。装置コストを下げられれば採用は増える」と話し、今後も実証実験を行いながら更なる小型化とその対応エリアを広げる研究を進めていく方針だ。
 新領域への展開としては、水質の遠隔監視システムにトレンド予測機能を付加して提供することを検討している。これは、常時監視している水質データをリアルタイムでトレンド予測分析し、異常値に至る前に警報を鳴らす仕組みを想定している。ユーザーへ安心感を与えるとともにメンテナンスの効率化や省エネにつなげたい考えだ。また、排水を雑用水等に再利用する排水リサイクルの研究を進めている。現在、工場などで実用化されているが、例えば病院では、厨房排水を雑用水に再利用するなど、対応範囲を広げたい考え。宮田社長は「三菱レイヨングループの営業ネットワークを活用させて頂くとともにシナジーを発揮して技術革新を進めたい」と抱負を語った。現在、ベトナムの病院では公共水道飲料化の実証実験を行っている。今後さらにノウハウを蓄積し、本格的な海外展開につなげる方針だ。

 他方、同社はこのほど、ISO9001(品質)とISO14001(環境)のマネジメントシステムの統合審査で最高レベルである「プレミアム・ステージ」の認定を日本品質保証機構から受けた。同社の業務が経済的価値と社会的価値を同時に提供する共通価値の創出(CSV)を体現していることなどが評価されたもので、2016年にはさらに事業継続マネジメントシステムを加えて審査に挑む方針。同取組みを担当する渡辺愛彦取締役は「全社員が共通の目標に向かって取組むことが重要で、組織の活性化につながる」とその意義を説明し、宮田社長は、近江商人の商いの原点『三方よし』を例に、「自分たちだけで事業はできない。海外でも同様だ」と述べ、CSVの重要性を強調した。
 今回のHOSPEXでは、「初期投資なしにBCP・CSR・経費削減を実現すること」をテーマに展示する。「病院運営に欠かせない水。非常時に使う設備を常時使うこと」をポイントに掲げ、導入事例の紹介やろ過膜によって墨汁を透明な水にする実験などを行う。


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