特集
北茨城市民病院が本格始動。地域包括ケアのモデルを目指す
2346号 - 2015年1月 1日
茨城県の最北端、大津漁港と太平洋を見下ろす高台に完工した北茨城市民病院(183床)が2014年11月4日、外来診療を開始した。東日本大震災で甚大な被害をうけた旧病院は、県下では震災後初の自治体立の病院として移転・新築し、復興への歩みをはじめた。今年4月には医療資源の少ない市南部に附属診療所「(仮称)北茨城市家庭医療センター」を開設する。折しも国を挙げて地域包括ケアシステムの構築に向けた取組みが本格的に動きだす中、植草義史院長は、「地域包括ケアのモデル病院を目指す」と力強く語る。医療提供に当たっては、総合診療を実践し、地域住民への疾患教育を通して健康増進に努める。地域に根差した適切な医療を提供することが医療費の縮減につながるという信念のもと、医療を第一に考え、救急や予防などの不採算医療にも取り組み公立病院の責務を果たしていく方針を示した。(8・9面に特集記事)
[画像:(上)高台に移転新築した新病院の外観(下)1階ホスピタルモールに設置された荒田耕治氏の作品「みちのべ」]